今回は、国道158号(R158)の平湯IC ~ 松本ICの全長約:46.0kmを紹介します。
ちなみに国道158号(R158)は福井県福井市~長野県松本市までの実延長 約325kmあります。
松本IC ~ 新島々(しんしましま)駅 11.5km
松本IC~新島々駅区間は距離11.5kmです。
一般国道158号は幅員は少々狭いです。大型車は幅員の狭さに起因し、センターラインを割ることは度々あります。
自らの運転においても、少しの油断が車道と歩道の境にある縁石に乗り上げてしまう危険もあります。
もちろん、対向車線へのはみ出しの懸念もあります。充分お気をつけ下さい。
幅員以外は線形も普通の道路で気にするようなこところはありません。
完全2車線道路で酷道(こくどう)ではありませんので、慣れていない方や初めて走る方は、
いつもより少し気を張って(緊張感を持って)走れば大丈夫です。
新島々(しんしましま)駅~沢渡(さわんど)バスターミナル
新島々(しんしましま)駅 ~ 沢渡(さわんど)バスターミナルまでの距離は約20.2kmです。
新島々駅 ~ 沢渡(バスターミナル)までの区間は約20.2kmあります。
新島々駅から4km先にある1つ目のトンネルまでは一般的な国道と同じです。
その1つ目のトンネルから沢渡(バスターミナル)までは、峠道と変らない線形です。
もしかすると、峠道よりも神経を使う運転になるかもしれません。
そして交通量も多いです。対向車は途切れる事なくすれ違い、おそらく自分のクルマの後続車
も数珠繋ぎになっていることと思います。それほど交通量は多いです。
交通量が多い理由は、上高地、乗鞍、平湯温泉など観光地・旅館が多くあるためです。
新島々駅から4km先にある1つ目のトンネルが ” 峠国道 ” の始まりです。
小刻みなハンドリングを頻繁に
この区間を地図で見るとクネクネした線形には見えないと思いますが、
実際にはクセのある線形をしていて、中途半端なハンドリングを繰り返します。
イメージを浮かべるなら、まず直線はありません。
S字の連続でブラインドコーナーが頻繁に現われます。
大きくハンドルを回すことはなく、45度以下でハンドルを繰返し回すイメージです。
直線のない線形ですので、ハンドルを右に回して・左に回しての繰返しです。
この小刻みな動作が休みなく続くイメージです。
ハンドルが落ち着く暇がありません。
はっきりと大きくハンドルを回すわけではなく、中途半端なハンドルの回し方を頻繁に
繰り返すため、ドライバーによってはその動作が面倒になり、対向車が途切れた時に
センターラインを割り、直線的に走ってくるドライバーもいます。
イメージが難しいですが、ハンドル操作にとって中途半端な線形の道路です。
ガードレールが接近
そして幅員は狭いです。狭い上にクネクネしているのでライン取りには神経を使います。
横はガードレールが迫っているので、ハンドルを切るタイミングが少し間違えれば、
自車の前方か横(側面)を対向車あるいはガードレールに擦ります。
ハンドルを切る大きさを間違えても対向車やガードレールに擦ります。
大きく切りすぎても、小さく切っても対向車やガードレールに擦ります。
走り慣れて余裕がでてきた時、運転の疲労が達している時に、
この区間を走ると、ちょっとしたことで対向車やガードレールに擦る恐れがあるので
注意が必要です。
観光バスやトラック
さらに、こんなに狭くてクネクネした道、観光地が近くにあるので観光バスが多く通ります。
さらに、ダンプやトラックなどの大型車も走ります。
対向車にバス、トラックなどの大型車が来た時は、減速か徐行です。
狭い幅員でクネクネしているので大型車は車線通りに走るには難しいです。
大型車はセンターラインを踏むか割ってきます。
大型車どうしのすれ違いは、完全に両車両停止して徐行での離合(すれ違い)になります。
普通車にも注意が必要ですが、大型車にも充分注意してください。
トンネル内においても大型車同士のすれ違いは両車両は停止し徐行してのすれ違いになります。
トンネル内は幅員と内輪差に要注意!!
トンネル内は暗いです。照明はありますが充分ではありませんので非常に暗いです。
路面(舗装)もデコボコしており、雨水の浸水もあります。
幅員もこれまで同様に狭く、トンネルの天井も低い為、
大型車は自車の天井をトンネルの壁面に擦らないよう、
センターラインよりに走ってきます。
(センターラインを踏んで走ってきます)
ですので、対向から大型車が来た時は最大限左によるか、場合によっては徐行が必要です。
そして、同じく対向の大型車はトンネル内のカーブでは内輪差を意識して
大きく膨らんできます。
- 右カーブでは、センターラインを踏んできます。
- 左カーブでは、大型車の後輪がセンターライン付近を通過します。
トンネルの天井が低く、幅員も狭いということは、
トンネルの開口面積も小さいです。
その小さい開口面積に対向から大型車が走ってくると
慣れていないと圧迫感や迫力があります。
特に右カーブでは、大型車は先程の内輪差を意識し大回りでセンターラインを踏みながら、
自分の車に向かって走ってくるように写ります。
左カーブの場合は、大型車の後輪が迫ってきます。
『自分は車線内を走っていれば大丈夫』という考えは通用しません。
この道路を走る時はいつも以上に注意して走ることを心がけなくてはいけません。
トンネルの入口・出口がブラインドコーナ
入口・出口がブランドコーナのトンネルもあります。対向車の車両は見えません。
ブラインドコーナから少しでも大型車が見えた時は、
無理に進入せず、手前で停止した方が無難です。
無理に進入しても、結局は自分の車が後退しなくてはいけないだけです。
そうなれば、自車に続いてきた後続車も後退しなくてはいけません。
時間を要して苦労するだけですので、無理に進入しない事をおすすめします。
トンネル内に分岐あり
全国的にも珍しいと思いますが、トンネル内に分岐があります。
平湯IC方面は右方向(道成方向)です。分岐のところに行き先案内板もあります。
もし、誤って反対の左方向(長野県道26号)に行ったとしても、トンネル出口で平湯IC方面(高山方面)に行くルートがあります。
ちなみに、ほとんどの車は平湯IC方面(高山方面)に行きます。
沢渡(さわんど)バスターミナル ~ 平湯IC
上高地へ向かう方はここでバスに乗り換えになります。(マイカー規制の為)
白骨温泉に向かわれる方は、この駐車場から1.8km先に、右斜めへ行く道があります。(対向車には注意してください)
もし、曲がり損ねて通り過ぎたしまった時は、数百m先にトンネルがあります。
そのトンネルを出たすぐ左手に “チェーン着脱場” がありますので、そこを利用しUターン
する方が安全です。スペースもあり余裕を持って方向転換できますし、反対車線に入る時の
両車線の安全確認の視認性も良いです。
沢渡(さわんど)バスターミナル ~ 平湯IC 区間は約14.3kmです。
ここまで松本ICから約32.0kmになります。
ここから先の平湯ICまでは、あまりクネクネした線形ではありません。
幅員はこれまで同様に少々狭いことと、狭くて暗いトンネルは残り10個続きます。
残り8個目まではこれまで同様に暗くて狭いトンネルですが、残りの9個目、10個目の
トンネルは広いです。
ブラインドコーナー、タイトコーナーはほとんどありませんが、一部ブラインドコーナーに
近い箇所もありますので気を緩ませないようにお気をつけ下さい。
暗くて狭いトンネルは引き続き注意が必要です。
安房トンネル
9個目のトンネルは【安房(あぼう)トンネル】です。
中部縦貫道=安房峠道路=安房トンネルです。
(トンネルですので、ここではイメージしやすい安房トンネルを使います)
特別な理由が無い限りは有料であっても ”安房トンネル” を利用することを
”強くおすすめします”
道成に走るとそのまま ”安房トンネル” に入ります。
入口の中ノ湯ICには料金所は無く、出口の平湯IC(インターチェンジ)にて料金を精算します。(一旦停止型ETC)
酷道好き以外は絶対におすすめできません!!
安房トンネル入口の中ノ湯IC付近に、右折(工事中の所)する道がありますが、
右折すると旧158号(国道) ”安房峠” です。
”安房峠” は酷道(こくどう)です。
※安房峠(酷道)と安房峠道路(一般国道)は異なる道路です。
- 安房峠は旧158号の酷道(こくどう)
- 安房峠道路は現道の一般国道(国道158号)
しつこいですが、通るのは安房トンネル(安房峠道路)です。
毎年11月中旬頃 ~ 翌年5月中旬頃まで、1年のうち半年は冬季閉鎖により通行できない
酷道(こくどう)です。さらには、降雨による通行規制もあります。
※安房トンネルは通年通行です。
”安房トンネル” が完成する1997年以前は、安房峠(旧158号)が現道でした。
安房峠(旧158号)の通過に要した時間は、
早くて5時間。長い時には8時間を要した酷道(こくどう)です。
安房トンネルを利用すれば5分~7分程度で通過できます。
酷道(こくどう)を走ることが好き、酷道巡りをしているなど何か特別な理由がない限りは
おすすめしません。所要時間においても労力においても精神面においても安全面においても
何のメリットもありません。
酷道巡りをしている、全国の酷道を探しているという方には勿論メリットはあります。
ですが、そうでないドライバーは通るメリットはありませんので、有料道路ですが
安房トンネルを利用することを強くおすすめします!!
10個目の ”湯ノ平トンネル” を通過すると平湯ICが見えます。
湯ノ平トンネルは安房トンネルと連続するトンネルです。380mと短いですし、
幅員などは安房トンネルと変わりなく広く走りやすいトンネルです。
ETCは一旦停止型(平湯IC)
通常のETCゲートと同様に開閉バーによってゲートが閉ざされています。
開閉バーの手前で必ず一旦停止をしてご利用ください。
開閉バーは2秒前後待てば開きます。
特に何もすることはありません。
【一旦停止型ETCについて】
まだお読みになっていない方は、”一旦停止型ETC” からご覧下さい。
トレイ
平湯ICを出たすぐ左手にトイレがあります。
駐車場は5台~6台ほどの駐車場です。
地図【平湯IC ~ 松本IC】
【Google mapより引用】【平湯IC ~ 松本IC】
走ってみた感想
2017年に舗装工事が行われ、以前に比べ走りやすくなっています(全線:未確認)
勾配については、山間部を通るため緩い勾配で徐々に登っていく感じです。
急勾配はありません。
線形は国道ですが峠道・ワインディングロードのような線形で、
完全2車線道路ですが幅員は狭いです。
トンネルは暗い、狭い、舗装が悪い、湧き水、大型車とはすれ違い時に徐行・停止など、
ブラインドコーナーに、中途半端なステアリング操作、油断すればガードレールへ。
と、普通のドライバーなら避けそうな道ですが、
こういった道を好むドライバーもいらっしゃると思います。
国道158号(R158)は、峠を走るような運転の仕方はできないです。
線形は峠道ですが交通量が非常に多いので普通に走るだけになってしまいます。
残念ながら交通量が多いので数珠繋ぎ・大名行列のようになるだけのドライブになります。
そのうえ、大型車も結構通ります。その大型車は線形や離合(すれ違い)、緩やかと言っても
勾配があることでスピードが出せません。大型車の後ろについた場合は非常にペースが遅く
なります。離合(すれ違い)の時には完全に停止になり、普通に走ることすらままならない
こともあります。
仮に大型車の後ろについていなくても、しばらくすると大型車の後ろに追いついてしまう
ことはしばしばあります。大型車にとって国道158号を普通のペースでは走ることは一般的
な国道に比べれば難しいと思われます。
ではなぜそんなに走り難い道路を大型車が多く走っているのかというと。
多くのデメリットを覆す5つのメリット
メリットは5つあります。
『富山市~松本ICまでのおすすめルートは5つのメリット』ご覧ください。
豆知識
トンネルが多く出てきましたが、トンネルのことを別名
隧道(ずいどう)と言います。
たまに ”○○隧道” と書かれた標識を見ますが
”○○トンネル” という意味です。
古くは隧道(ずいどう)と言われていましたが、現在ではトンネルという呼称が多く使われる
ようになりました。
【隧道 = トンネル】
最後までお読み下さり、ありがとうございました。
関連記事>>>『富山市~松本ICまでのおすすめルートは5つのメリット』